「断捨離で得られるもの」は他の悩みにも応用出来るという話

断捨離で得られるもの マインドセット

「今の自分を変えたい」そういう時、すぐに始められる一番の行動はずばり「断捨離する事」だと思っています。

いやいや、部屋を片付けたいんじゃなくて、仕事や恋愛の事、人間関係の事で悩んでいるんだよ。という声が聞こえてきそうですが、

全ての「今の自分を変えたい問題」の解決策の一つは断捨離(取捨選択)で間違いないと私は思っています。

ずっと考えていても良い解決策が見つからない。

少しでも自分を変えたい、そんな時は、まずは動く、行動する事。

いつものルーティンで行動すると、いつもと同じ思考になってしまうのですが、

いつもと違う事をやって初めて、いつもと違う新たな考えや捉え方が見えてくるというものです。

断捨離はずばり「自分と向き合う作業」です。

断捨離というものが如何にして効果を発揮するのか、私の3つの経験をシェアしたいと思います。

スーツケース1つで過ごしたイギリス留学時代

私は19歳の時、大学を1年間だけ休学し、最初の3か月は東京横浜で出稼ぎをし(笑)、その稼いだお金で残りの9か月を貧乏留学したんですよね。

スーツケース1つに入る必要最低限の荷物だけをひっさげていざロンドンへ。

そこで住み込みでホテルで働きながら語学学校に通っていました。

ロンドンでの買い付けの方や日本からのビジネスマンが泊まるような小さなホテルで、そこの受付の裏手にある小さな一部屋で、ベッドと洗面台だけがあるような一室に住み込み生活をしていました。

スーツケースで持参した荷物といえば、限られた洋服や下着、化粧道具と靴一足。

少しの筆記道具や英語のテキストと、そして数枚の仲間との写真。

沖縄出身の私はダウンや厚手のセーターすら持っていなく、着現地で購入したものと言えば、ロンドンの寒さをしのぐ為の厚手のアウターと靴一足と洋服2~3着ぐらい。

帰りももちろんスーツケース1つで事足りました。

そこで初めてスーツケース1つの荷物で生活出来る事に改めて気づかされました。

7月から3月まで季節をまたいでもスーツケース1つ分の荷物で生きていけるんだと。

案外、自分にとって大事なものって限られているもんだなと実感した経験となりました。

そして、荷物は少なくても、沢山の記憶に残る大事な友人との出会いと楽しい思い出が作れ、豊かに暮らせるんだと悟りました。

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多忙すぎて4年間ほど人間関係を断つ

大学在学時に所属していたNPOに、卒業後も関わる事になったのですが、NPOって非営利団体なので給料として貰える金額が最低限に限られていて利益が出ても再配分出来ないシステムになっているんですよね。

そこで生きていく為に子ども向けの社会塾のようなものも共同経営し、なんとか自分の給与を稼いでいました。

自分の頭で必死こいて考えて事業を拡大させて運営させる日々。

自分で事業をやっているようなものなので、基本的に休みの日なんてあって無いようなもの。休んでいる暇があったら事業をより良くする為の時間に使いたい。

また、人を雇う立場になると見えてくる世界が変わってくるんですよね。

たまに飲み会に参加して、友人達の会社の愚痴を聞いていると経営者の立場で捉えてしまい、愚痴を愚痴として聞けないんですよね。

もはや興味や意識の範囲が違い過ぎて話が合わない。

多忙という事もあり、数年ほど友人の誘いを断り続けると次第に誘われなくなり、一気に人間関係が崩壊していきました。

自分の人生を歩む為には皆に良い顔をする必要も無いし、価値観が違う人と時間を共有する必要も無い。その方がお互いの為になる。

ただ、数年に一度でも、時間が無くても、「会いたい人」というのは居て、その人の為には時間を作ってでも会いに行きたい。

 

人間関係も断捨離する事で、本当に自分にとって必要な、有難く大事な存在に気づかされる事となりました。

フランスに移住する事で必要なものだけを移住させる

結婚を機にフランスに移住する。

文字にすると簡単ですが、

フランスまで不必要なものを持参するほど非効率な事はありません。

モノ以外にも事や感情、中途半端なものを全て断捨離する必要がありました。

仕事、キャリア、心地の良い環境、ちょっと惰性で身近に置いておいたもの。

新しい環境に進む為に、本当に自分にとって必要なものは一体なんだろうか。

自分と向き合い、とことん深堀りし、

過去の自分に関するモノは全て日本に置いていく決断をしました。

過去の自分に関するモノへの気持ちや思い出だけを胸にしまい、これからの未来に絶対使うであろうモノだけ一緒にフランスへ。

実家も母親だけしか居なく、いずれ母親も自分の人生を歩む際に私の物があっては処分に困るだろう。

卒業文集や卒業アルバムなどは、過去に実家のシロアリ被害で自動的に断捨離となった事だし、

大事な本は後輩に譲り、あまり気乗りしない服は処分。

新たな未来の自分に不必要なものは全て処分する。

これって断捨離という行為で自分と向き合っているだけなんですよね。

物を取捨選択する際に、自分はどう生きたいかを問われるんです。

「断捨離」で得られるものとは

私は断捨離という言葉よりは取捨選択という言葉の方が好みではありますが、あえて断捨離という言葉を使うのには訳があって、

モノを捨てるって、もの凄い罪悪感があるんですよね。

捨てる事で得られるものが必ずある

捨てた分しか入ってこない

「捨てる罪悪感」が次を迎え入れる際のこだわりや覚悟に繋がる

洋服ならば、もう同じような罪悪感を感じたくないから、次購入する際は気に入った洋服を買おう。

人間関係ならば、同じような中途半端な気持ちを味わいたくないから、次はしっかり見極めて人と付き合っていこう。

そこでそれに伴った感情まで整理出来る。

たかが断捨離、されど断捨離です。

断捨離をした後は、部屋と頭と心に余分なスペースが増え、新鮮な空気が行き届くようになり、

今あるものをより大事にしようと思えるし、

次の判断をより正確なもの、より気持ちの良いものにしようと覚悟が決まる。

逆に残すと決めたものへの愛情を再確認出来るし、自分にとって大切な価値観が何かを教えてくれます。

最初から大きな断捨離は出来なくても、小さな断捨離を徐々に行う事で、より精度が増して大きな物事への判断もブレなくなります。

 

私の住んでいる地域では月に一度、粗大ごみの日があり、その日は不用品を規定の場所に置いておくと必要な誰かが持って行ってくれます。

貧富の差が激しく移民の多いフランスならではですが、私にとって不必要なものも、誰かにとっては必要なものである。そこで循環出来るのはとても清々しい。

なので、私は月に一度粗大ごみの日の前日に断捨離大会♪を開催しています。

定期的に行う事で、増えてきそうなモノや情報を改めて見つめ直し、取捨選択をする。

その行動のクセをつける事で、思考の癖となり、

目の前のものが自分にとって必要なものか否か。の判断が瞬時に出来る様になり、ブレなくなりました。

買い物の際も妥協せずに、本当に好きなものだけにこだわるようになりました。

この断捨離する際の感覚が、とても気持ちが良い。

執着から離れる爽快感というのか、もはや快感。

 

断捨離は、もはや行動認知学だと思います。

断捨離をする事は「自分と向き合う作業」で、自分にとって何が大切かという自分の価値観が浮き彫りになるんですよね。

部屋が整理された分、頭の中も心も整理されます。

その先には必ず仕事や人間関係や、その他の悩みの解決の種にも通じるものであると信じています。

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