ミニマリストも良いけれど、「お気に入りで家を彩る」良さを熱弁したい。

植物のある暮らし フランス移住者のつぶやき

最近やたらとミニマリストという言葉をSNSで見かける。

私自身トランク一つで9か月間の留学生活を経験したし、心を整える為の断捨離も好きなので、シンプルな暮らしの良さを十二分に語りつくせる事が出来る。

ただ、数年前から、

テレビも炊飯器も断捨離し、食器も数種類のみ、洋服も制服化し、コスメも最小限といったようなアスリートなミニマリストが流行っているように見受けられる。

モノを減らし、自分一人でどこまで出来るかを突き詰める作業は、自分の価値観を再確認し、突き詰める快感や、探求心を満たしてくれるのは重々承知だ。

だけれども、生活必需品じゃない、必要最低限じゃないからこそ、培う事の出来る部分というのはあるんだよな~と是非熱弁したい。

 

ミニマリストで生きる「気持ちよさ」も重々承知

私はもともと育ちが貧乏性なので、圧倒的に洋服も少なく、気に入ったものしか着ないし、コスメもポーチから溢れ出るような事は皆無。

小さい頃から、様々な小物や写真で綺麗に飾られた姉の部屋とは違い、

私の子ども部屋には装飾も無く、写真を飾るわけでもなく、ぬいぐるみなんても物も見た記憶も無い。

ただ、持ち物にこだわりが強く、大好きなものだけにお金を使いたい欲求が強く、

気に入った服は穴が開くまで使うし、チャックが壊れても好きなカバンを持ち続けるし、基本的に物持ちも良すぎる。

なので、ミニマリスト要素がもともとあるんですよね。

しかも、トランク一つでの9か月間の留学生活を経験したし、スポーツバッグだけで3か月間出稼ぎ生活もした。

そういう生き方をしていて学んだことは、

体を清潔に保つもの、自分の好きな着やすい洋服、極少数のメイク道具やアクセサリーだけで十分に生きていける事

それは小さい頃から徐々に習得した技術のようなもの。

なので、わかるんです。ミニマリストとしてハマっていく人の気持ちが。

自分の中の価値観の最小公約数を見つけるのは快感でしかないし、何も無くても何でも出来る自分に自信が持てるし、

どこまで追求出来るんだろうという探求心がね、心がシンプルになるし・・・

higamaki
要は楽しいんです。

モノが無いとね、自分と向き合うしかないんです。

 

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ミニマリストで生き続けると育ちにくいものも有ると実感

ただね、一つだけ気づいた事があるんですよね。

自分の価値観を突き詰めて生きていくと、自分にとって価値がある大切なものと、必要じゃないものが分るので、人生がシンプルになる。

「モノが無くても、今、幸せを感じる」という心の豊さを感じる

これはミニマルに生きる良さですよね。

という事は、その逆も然りなんですよね。

 

シンプルになり過ぎて、情緒の起伏が少なくなる。

飛び抜けるような感受性が、その人らしいその個性見えにくくなるというか、育ちにくくなる

 

例えば、とある記事で、

食事をワンプレートにすることで洗い物を減らす。

とか、使用頻度の高いお気に入りだけを持ち、「どのお皿に盛り付けよう?」と迷わずに済むし洗い物も最小限。

とあったのですが、時短の為にもお皿が少ない方が楽な事は私も実証済みです。

ただ、「この料理をどのお皿に盛り付けたら美味しそうかな。」とか

「小鉢で出てくる色の調和した副菜」などは、

白いワンプレート料理がメインのフランスでは育たない色彩感覚や美意識だったりするんですよね。

 

また、洋服の制服化も良いけれど、自分の体形や好みにあった服を探し続けたりする楽しみや、

あのトキメキ感が減ってしまうのは否めない。

特に小さな子どもが居たりすると、やはりお気に入りの雑貨や写真や絵が飾ってある「実家らしさ」ってその子の個性を培う上で大切な要素なんじゃないかと感じでいます。

効率や時短だけでは培いにくい、ときめきや、想像力感受性はこういう所で育まれるのかな~なんて思っちゃいます。

「お気に入りで家を彩る」楽しさ

フランスで観葉植物と暮らす

家に物が少ないと掃除がしやすいのは分かるんです。

でも、私は自分のお気に入りの大好きなものを飾って、楽しみたい。

毎日、無意識にでも目に入る景色で、自分をご機嫌にしたい。

私は植物が好きなので、植物があるだけで、癒され方が違うんですよね。

ただ、小さな植物なんか沢山あると掃除の手間が半端ないんですよね。特にサボテンなんか触っちゃった日は地味に面倒臭い。

いちいち全動かしして日向ぼっこさせて、手間しかない。

ただ、この手間が楽しくなってくるんですよね。

植物のある暮らし 日光浴

日照時間の少ないフランスの秋。しばしの日向ぼっこタイム

美輪明宏さんが言っていました。

「心がすさんだ時でも、壁に飾っている素敵な絵で励まされる事もある」のだと。

絵一つで心震えることもあるし、植物ひとつで癒されることもある。

そして、私の「好き」と、一緒に住んでいる「家族の好き」も同居し尊重しなくてはならない。

よって、家の中にそれぞれの個性がぶつかっちゃう事も、それもいとをかし(EXIT風)

 

やはり、不必要なものを排除して、自分を固定化していくのは楽だけれど、歳を重ねるとやっぱりどこか頑なになりがち。

何歳になってもトキメキを絶やさないように、柔軟性をもって色々と挑戦していきたい。

冒険心や遊び心を繋ぐ為にも、自分の好きやお気に入りで毎日ワクワクした80歳になりたいな~。

ミニマリストか否かではなくて、

自分にとって心地の良い丁度良い案配を見つける

そうやって上手く使いこなすことが出来て、

そしてその無駄を楽しむ事が出来ると、なんだか人生楽しくなるんじゃないかと思っています♪