数年間、アボカドの水耕栽培や土への植え替えを経験してきたのですが、
上手く鉢上げするにはいくつかのポイントがある事に気が付きました。
何度かアボカドの鉢植えを枯らしてしまうという失敗を経験した上で辿り着いた、
根っこの扱い方や置く場所に適した土の選び方など、
私なりの【アボカドを水耕栽培から土に植え替える際の注意点】をまとめてみました。
「植物を育てる時のケアや考え方は、人生に直結しているな」と感じる今日この頃。
植物を愛でる事で、そんな自分を好きになり、心豊かに生きるヒントがある気がします。
アボカドの記事を全てまとめた総集編はこちら↓↓
水耕栽培する際に、成功し易い種の選び方や保管方法、重さや形状など、
そして、根を丈夫に育てる為の「水を入れるグラスの大きさ」等の詳細はこちらの記事でまとめました。
1,アボカドを水耕栽培から鉢上げする際の注意点
アボカドの水耕栽培、時間が掛かるけれど、発芽したらとても嬉しいですよね。
発根して、発芽し、良い感じで育ってきたら、そのまま水耕栽培で楽しむのも良いですが、水耕栽培だといつか限界がきて枯れてしまうようです。
寒い冬を乗り越えて強くて頑丈な観葉植物として楽しみたい私は、鉢で育てる事にしました。
そこで土に植え替える際の注意点をまとめてみました。
ここで気を付けたいのは、鉢上げの際の種の扱い。
長く水耕栽培をしていて、根っこがかなり育ち立派になれば折れにくくなりますが、水耕栽培の時期が短い場合は注意が必要です。
出来る限り根が立派に育ってから土へ植え替えましょう。
水耕栽培の際の根っこは非常に折れやすいので、丁寧に、それは丁寧に扱いましょう。
1,種から爪楊枝を外す際に種が半分から折れやすいので注意!
これは、アボカド栽培での一番の難所だと感じています。
アボカドの種の重心をもって爪楊枝を回すようにゆっくりとがポイント。
種が割れたり根っこが折れたりする確率は私の統計上は3割~4割!
種が折れて半分になっても、根っこが無事であればそのまま土に植えても丈夫に成長します。
もしくは、爪楊枝をつけたまま土に埋めるのも手です。
土に埋める際に爪楊枝が土台となってくれ、植え替えが楽になります。
爪楊枝を上手く土に隠す事も出来ます。
2,土に植え替える際、土を押さえつける際に根っこが折れがち!
種を鉢の真ん中に固定したまま土を入れて・・・の際に根っこが本当に簡単に折れてしまいます。
他の植物の根っこと違いあまりしならないので、根っこを尊重しながら土を動かすに徹します。
例えるならば、「新鮮な太めのもやし」よりも折れやすい(笑)
発芽してまだ数か月も経っていないようなアボカドはまだ弱い。赤ちゃんを触るように扱います。
長く水耕栽培をしていて、根っこがかなり育ち立派になれば折れにくくなりますが、水耕栽培の時期が短い場合は注意が必要です。
上の画像ぐらい根が伸びていると、植え替えがスムーズです。
そして、無事に土に植え替えてからの注意点といえばこちら
3,鉢上げしてからの数週間は水やりの頻度に注意する。
土に植え替えた後、今まで水耕栽培だった根っこは水に浸かっている状態に慣れているので、新しい環境に慣れない状態にあります。
極端に水が足りないとせっかくの根っこが枯れやすくなります。
最初の1週間は水の頻度を多くし、2週間目から徐々に普段の水やり頻度を抑えていくとしっかり根が張りやすいなと感じています。
基本的に根っこは水分を求めて根が伸びていきます。
土の中の水分が無くなり、乾燥状態になって初めて水分を求めて根を伸ばすので、土がずっと湿っている状態だと根のはりが悪くなります。
必ず土が乾燥してから、水をあげる際は土の中に酸素が通り抜けるようにしっかりとたっぷりと与えること!
アボカドだけでなく、全ての観葉植物に共通して言える事ですが、
植え替える鉢は、管理を楽にするには、底穴がある植木鉢が一番管理が楽だと思います。
私のように底穴の無い鉢だと、お水をあげる際にわざわざ中のカップを取り出し、
排水出来るベランダやシンクなどに場所を移動し、水が切れた後にまた鉢に入れて・・・と手間だらけです。
私は観葉植物初心者の時に、底穴受け皿の無い鉢を買ってしまい失敗だったな~感じています。
- 底穴がある事で排水が便利で、通気性がよく、根茎の呼吸が楽になり、植物の健康を保ち易いです。
- 受け皿付きなので、置く場所はびしょ濡れになる心配がなく、室内で管理し易い。
4,鉢の大きさに気を付ける
アボカドを置く環境によりけりですが、あまりにも小さな鉢に植え替えてしまうと、長期的にみると良くありません。
水耕栽培の際、あれだけ発根・発芽に時間が掛かったのですが、一旦発芽すると成長が早く、根の張もかなり大きくなります。
私は始め、小さい鉢に植えたので、ある程度成長すると途端にスピードダウンし、上手くいかなかった経験があります。
小さすぎず、大きすぎず、良い案配を見つけるのもポイントです。
置き場所によって考える鉢の大きさなどはこの記事に詳細を書いてあります。
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2,アボカドに適した土は?
基本をおさらいしてみましょう。
アボカドは酸性で、水はけの良い土を好む性質があります。
基本的にはホームセンターなどで売っている一般的な培養土でOK。花と野菜用の培養土ですね。
一般的な培養土だど土壌酸度がpH6程度のものが多いので、PH6=弱酸性なので、アボカド栽培に向いていると思います。
土壌酸度(pH)の違いを簡単にまとめると、
「pH(ペーハー)」とは、「水素イオン濃度」のことで、pH0~pH14まであります。
pH7が中性で、数値が小さければ酸性、大きければアルカリ性。
ただ、土の種類はアボカドを置いてある環境によって少し変わってくるのかなと感じています。
実は、私は最初のアボカドを水耕栽培から土に移行する際に、観葉植物用の土を使っていました。
私は室内で観葉植物として育てたかったので、あまり大きくならなくても良いからと、あと、虫対策として観葉植物用の土に少し赤玉土を混ぜたものにしたんですよね。
それだとやはり養分が足りなすぎるのか、成長が止まっているような状態になりました。やはりアボカドには向いていないのかな。
培養土は観葉植物用土に比べて保水性や保肥力が高い傾向にあるので、
日本より乾燥しているフランスだと保水性が不足したのでは、
そしてやはり保肥力が焦点になるんじゃないかと推測しています。
まあ、培養土といっても、ブレンドされている用土の種類や品質は様々。
基本の培養土に自分好みで用土を加えていくのも良し!
もし、屋外で栽培するのであれば、風通しもよく土も乾きやすいので、培養土だけもOK。
但し、室内で観葉植物として楽しむ場合は、土の水はけや通気性が良い方がベスト。
その場合は、培養土に鹿沼土を混ぜたもの、もしくは、培養土に赤玉土を混ぜるのもお薦めです。
鹿沼土(かぬまつち)は保水性、通気性と水はけのバランスがとれていて軽く、乾燥すると土の色が変わる為、水をあげるタイミングが掴みやすい。
赤玉土は、通気性と水はけの良さを保ってくれるので、風通しの良くない場所に置く予定ならば混ぜるのも手です。
但し、水はけを良くした場合は、夏場の水やり頻度は高くする必要があります。
まあ、基本的には市販の培養土でOKだと思います。
※アボカドにコバエが発生して野外に出して寒さで枯らしてしまった失敗談があるので、次回その失敗談の詳細や改善策などをお伝えしたいと思います。
「植物を育てる考え方」は人生と一緒
フランスで生活するようになり、日本のような多忙過ぎる日常から離れ、植物を愛でる事に意識が向いてきたのですが、
最初の3年間ぐらいはバルコニーの鉢などを毎回冬になると枯らしてしまっていました。
そして春になると新しい鉢植えを買って・・・という生活だったのですが、4年目ぐらいから、植物を扱うコツというのが解ってきました。
先ずは観察し、今の状態を把握する。
今、葉っぱの状態が悪いならば一体何が問題かを突き止める。
日光が足りないのか、風通しが悪いような置き場所が問題なのか、水をあげる頻度の問題なのか。
必要な根っこの大きさに対して鉢が大きすぎて水はけが悪くなったのか。土の問題か。
ちゃんと観察をしていると、朝、葉っぱを見ただけで状態が分かるようになってきました。
植物を育てていると、その小さな変化に気が付くようになり、それは植物以外の日常生活にも派生していきます。
今まで気が付かなかった小さいけれど大事な事に気が付くようになってきました。
我が家のガジュマルは、夏に1か月間バカンスで家を空ける際に枯れてしまい、木の幹までシワシワになったのですが、土を変えて丁寧にケアをしたらまた復活するんですよね。
生命力って凄いですよね。
「今の状態を把握」し、
「枯れた葉っぱ等を間引きして風通しをよくする」→不必要なものを取り除き、
「たっぷりと水をあげ、根っこまで酸素をいかせ新鮮な空気を循環させる」
これって人間も一緒だな。と(笑)
今の状態を把握し、環境や状況に合わせてきちんと対応する。
葉っぱを間引きするように、必要の無いものををそぎ落とし、
土に酸素を通すように、常に頭と心と体の循環を良くする。
ちゃんと健やかに植物が育つのと同じように、
「心地の良い環境を常に作り続ける事」これが生命力なのかな~と考えたりする今日この頃です。
次回、アボカドの土栽培で育てていく中での失敗しやすいポイントをまとめたいと思います。
アボカドの記事を全てまとめた総集編はこちらから↓↓