「誰が好きで何が好きかがわからない」
そんな私が、フランスで第二子を出産し、言葉も理解出来ない環境で、友達も居なく自分の価値がわからなくなり、
社会に出て仕事がしたいけれども、次にどう動けば良いのかが全くわからなくなり、鬱状態になっていった時の話なのですが、
何だか、今の状況が嫌で
「日本に居たらもっと上手くやっていたのに」と思い詰めては、
好きに生きている旦那にイライラし、その不機嫌が子どもに向かってしまったり。
社会復帰に向けて、フランスという土地で新たに人生を築いていきたいのに、自分が何をしたら良いのかが本当にわからなくなってしまっていたんですよね。
そういう状況で、私の最悪な状況から一筋が見えた瞬間がありました。
それはBOOKOFFで見つけた加藤諦三さんの書いた本との出会いでした。
本棚に並んだ『「不機嫌」と「甘え」の心理』というタイトルが目に付き、パパっと目次を見てみると、
・「嫌い」が言えない心理
・「良い子」は親の脅しの産物である
・誰が好きで何が好きかがわからない
・何故あなたはイライラしてしまうのか
おいおい、気になるものばかりじゃないか。とこの本は確定。
とりあえずもう少し面白そうなものはないかと本棚を見ていると、
『「こだわり」の心理』という気になるタイトルの本を発見。手に取ってみると、
なんとまた著者は加藤諦三さん。
おいおい、何だソレ。
これは神様?加藤さん?からの導きかもしれない。
その2冊を購入し、その夜に読んだ事で雷が落ちたかのごとく、心を、いや、魂を揺さぶられる事となりました。
なんかね、この本を読んで腹落ちした事があったんですよね。
「私の母親が乗り越えられなかった問題」
を私が受け継ぎ、同じように子どもにイライラというのか、不機嫌を発散してしまっているんだなという事を。
私の母は沖縄の離島出身で、その島には高校が無かったので早くから1人で独立し、
働きながら学費も稼ぎ、姉妹たちの面倒も見て、大学を卒業し就職しました。
そこで出会った私の父親と結婚。
やはり出産を機に仕事を辞め、私が小さい頃は専業主婦として、そして父親が独立し、母親がその事業の経理をやりつつ・・・という生活が続いていたのですが、
ある時期から母親からたまにポロっと愚痴がこぼれるようになってきました。
「あの時仕事を辞めなければ良かった。そうすればもっと良い環境だった。」とか。ね。
私達が生まれた事で、母親は仕事を辞めざるを得なかったのかなと。
私達子どもには好きに習い事をさせてくれたり、好きにしたら良いと言葉では言ってくれるのですが、
今思い起こしてみると、習い事も好きにさせてくれたのは間違いないのですが、どこか誘導されていたなと、
自分からコレがやりたい!と言ったことは無かったな。
これをやった方が良いよ~のような母親からの誘導でやっていた気がするんですよね。
もうレールは用意されていて、私はやると言わざるを得ないというのか、自然にやりたいと言ってしまうような雰囲気というのか・・・
学校の成績もうわべは良くて、先生にも優等生として扱われ、親や先生の期待に応えたい!というような気持の方が強かったなと、
本を読み、改めて振り返るとそれが鮮明に見えてきました。
そして、「好きにしたら良いよ」と言っていたその母親自身が、
自分の気持ちを押し殺して「好きに生きていない」ものだから、
その上辺の言葉とは裏腹に、私達子どもへの無意識のメッセージとなって伝わっていたんだろうなと。
何だか上辺だけで「良い子」を演じてしまっていて、
内面の自分の声(本当の自分の気持ち)を聞かずに生きてきたので、
本来の気持ちにドアをし、鍵をかけた状態で生きてきたので、今更自分との対話の仕方がわからなくて、自我形成が上手くいっていなかったんだな~と気づかされました。
そして、母親になった今、私が自分の子どもに同じ事をしているな。とハッとさせられました。
私自身も、子ども達に上辺上は
「好きにしたら良い」と言っているのですが、
裏では全てコントロールしようとしているなと。
子ども達の心の声をちゃんと聞かずに、私のやりたい事を押し付けているなと。
このままいくと、子ども達が私と同じ葛藤を持つな。
私の母親もそうやって育ってきたんだろうなと推測が出来ました。
私の旦那は自己肯定感が高く、心に素直に生きてきたので、余計に私のやり口が浮き彫りになる。
せっかくこの旦那と巡り合えたのだから、これは私の代で止めないといけない。
私の人生の使命がわかったような気がしました。
この人生は、私にこの問題をクリアさせる為の人生かもな。
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子ども達には、もっと心が自由な解放された子にさせなくては。
よし、自分自身と向き合うぞ。
と覚悟が決まった34歳でした。
コンプレックスの根源が腹落ちした日でした。
自分のやりたい事を仕事にし、
母親がやりたかった事を私が乗り越えて幸せな人生を掴むんだ。