フランスで唇の腫れと手の湿疹 eczéma(エグゼマ)と診断される

フランスでeczemaで処方された薬 フランスで病気に立ち向かう

ある朝起きたら、唇がビックリする程に腫れていてブツブツの水疱が酷い。

でもヘルペスとは違う。手にも赤いブツブツが出来、痒みと痛みがある。皮膚が赤く盛り上がった状態でとにかく痛痒い。

そこでフランスの皮膚科に行った際に言われた事、処方された薬や経過などを記します。

病院に行く前の唇の腫れや皮膚の状態

ある朝起きたら、唇がムズ痒い。鏡を見ると唇が思いっきり腫れている。

唇と肌の境目に小さな水疱のようなブツブツが出来ていて、掻きむしってしまうと、液が出てくる感じ。痒い、でも掻いたら駄目な感じがする。鼻の下やあご部分まで赤みが広がっている。

そして、手のひらや手首にかけて赤く盛り上がった場所が数か所出来、小さなブツブツがある。そしてとにかく痒い!掻いたらその小さなブツブツが破けて液が出てくる感じがある。

寝ている間も手のひらの指の間が異様に痒い。手のひらに関しては ささくれだと思っていたけれど、指の関節の所が赤く膨れ上がり、いつものささくれやあかぎれとは明らかに違う感じ。

皮膚が赤く盛り上がる感じが、蕁麻疹よりは小さく、なんだか違う、でも明らかに盛り上がりがあり、赤いブツブツがある。

アレルギー的なやつかな。

これは病院に早めに行った方が良いやつだ。慌ててDoctolibで皮膚科医を探しました。ちなみに予約して実際に行くまでの24時間で肘の内側にも赤い湿疹が現れました。(これは小さい頃のアトピーと同じ雰囲気)

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フランスの皮膚科医、すぐに予約が取れない説

そうなんですよね、フランスの専門医って予約が簡単には取れないんですよね。特に人気のドクターは3か月4か月先まで予約が埋まっているのです。今まで行った皮膚科医の先生がすべてハズレで(笑)、ベストな皮膚科医をまだ探せていない状況。

2019年12月11日、皮膚科医を探している段階で、2020年3月や4月しか予約が取れない・・・。

今、一番酷くて医者にかかりたいんだけどな~。笑

知り合いにお薦めしてもらった皮膚科医はDoctolib予約が出来ず、電話のみを受け付けていたり、人気すぎて新規のクライアントを受け付けていなかったりで皮膚科難民になっていました。

今回も行きたい皮膚科は3か月先まで予約が埋まっていたので、たまたま翌日に予約が取れたパリの皮膚科医に行ってきました。

皮膚科医と言っても、脱毛や美容医療専門の方も多いので、私はDermato-vénéréologie(皮膚科性病科)を選びました。

皮膚科医の見解と私とのやり取り

まず、ドアを開けるなり私が一言も話す隙を与えないぐらい勢いで「ストがあってここに来るまで大変だったのよ、今日」と言ってくる。

こっちの話を全然聞いてくれない。日本にもいるよな~少し威張って上から目線で傾聴の姿勢の無いドクター。

ああ、不機嫌だな~この人。

私を見るなり「唇の腫れは、風邪の鼻水での影響だろう」

咳込んで時折鼻をかむ私に向かいそう言ってきました。

「いやいや、鼻の下や唇だけでは無くて手のひらが赤くブツブツが出来ている。いつものささくれとは違って、朝起きたら急に唇が膨らんでいて、痒みがあり、ブツブツが出来、手のひらも痒くて夜眠れないほどだ」と力説

そこで上半身の服を脱ぎ背中までチェックした後、肘から指の先まである赤い発疹を見て、「eczémaだろう」と。

「薬を処方するから」

私「前日にピスタチオのケーキを食べたからそれかな?以前もピーナツを食べたら体調が悪くて皮膚に痒みが出た事がある。アレルゲンが何かを知りたい。検査出来ますか?」「昨日の朝、突然痒みと赤みが出てきた!いつもの手湿疹とは違う感じがする。これはおかしい。」

医者「eczémaだから体の内から反応しているものなの。だから検査は必要がない。」

肘の内側に出来た赤い発疹を見せながら「小さい頃アトピーがあった。これはアトピーではないのか?」

医者「これはアトピーでは無くて、eczémaだろう。」

話が平行線・・・。私のフランス語ではここまでしか意思の疎通が出来ませんでした。専門用語を次々と言われ、どういう意味かを訊ねると、「あなたはフランス語がわからないでしょう。だったらこれ以上説明しても無駄よ。フランス語も英語も話せないんじゃ、他の所に行ってくれる?」

パリの郊外からスト中にわざわざパリまで足を運んだ。

ここで私がするべき事は、情報を引き出す事のみ。感情よ、抑えろ。

とりあえず、相手が丁寧に説明してくれる雰囲気を作るしかない。

「英語は話せますが。」

これ以降は英語でのやり取りが続く。今度は皮膚科医の英語がおぼつかない。

が彼女にも言い切ったプライドがある。なんとかコミュニケーションが対等になる。

結論と処方された薬

eczémaだと推測されるとの事で、以下の薬を処方されました。

フランスでeczemaで処方された薬

上から、アレルギーを抑える飲み薬Levocetirizine dichlorhydrate 5mg、真ん中、唇とその周りの腫れ用のLOCATOPデソニド(ステロイド外用薬)、手用のBETAMETHASONE 。

  • 唇のeczémaにはLOCATOPデソニド(ステロイド外用薬):1日2回朝・夜塗布し、良くなったら次は6日間は1日1回、その次の8日間は2日に1回塗布し、やめる。
  • 手と肘の内側にはBETAMETHASONE(ステロイド外用薬でランクで言うとverystrongのⅡ):完全に治るまで1日2回朝・夜、その後は唇と一緒で徐々に減らしていく。
  • アレルギーを抑える飲み薬Levocetirizine dichlorhydrate 5mg :15日間

ここで気になるのは、処方箋には、唇の湿疹はeczémaと明記されているが、手の湿疹はeczémaの表記は無かった。ただ、手と肘の内側に塗ってね。と。

これを施して、それでも治らなかった時用に、私の主治医当てにレターを書いてくれました。そしてもし、1か月経ってもよくならなかったら「化粧品によるかぶれの検査をする」との事。

「私はこれは必要ないと思うけどね、化粧品では無く、eczémaだと思う。」

neego
そもそも、アトピーとeczéma(エグゼマ)の違いって何だろう。
アトピーとは
特定の固定した場所に慢性的に湿疹が出来るもの
eczéma(エグゼマ)
体の中で何らかの刺激に反応し、免疫力が低下している時やストレスによって突発的に表れるもの

と、そのような感じで説明していました。  「結局違いがあまりわからない~!!」笑 まあ、少しのフランス語と英語で情報収集した結果、まとめると

eczéma(エグゼマ)という大枠の「湿疹」の中に、アトピーという病名があり、アトピーはアレルギー反応ではなく、遺伝的な要素、免疫系の異常、皮膚バリアの欠陥にメインの理由がある。 なので、私のように突発的にアレルギーのように出てきた湿疹はeczémaである。

といった所でしょか? 間違っていたらすみません。

これまでに薬局で薬剤師に同じように質問しても、解り易い答えももらった事はなく、アトピーという言葉自体知らない薬剤師もいて、アトピーという表現はあまりフランスでは使わないのかな。

ママ友に話してもアトピーは分からないと。でも、手の湿疹を見せると、すぐにeczéma(エグゼマ)だね。と言ってきます。

フランス的にはeczéma(エグゼマ)=湿疹 という認識のように感じます。元の語源でも湿疹の事はeczémaと表されているようですね。

その他には以下の顔用保湿クリームとリップクリームを処方されました。

フランスでeczemaで処方されたクリーム

この顔用のDUCRAYのクリームはなんだかピリピリする。私の今の状態には合わないのかもしれません。

処方された薬とクリームで、4日経過した今はかなり改善されています。特に唇の腫れは完璧に治まりました。さすがステロイド。

でも、ちゃんと処方箋に記載された時期までは続ける予定です。

今までステロイドに不安があるからと、治った瞬間に止めてみたり、自己判断で減らしてみたりで良い結果が出た事が無いので、ドクターに言われた事を忠実に守る予定です。

次回の緊急時の為に、今から知り合いに教えてもらった、希望の皮膚科医を予約する予定です。先日も3か月先まで埋まっていましたが、3か月後にとりあえず行く事にして、「新規」の状態を脱却する予定です。

2回目以降の診察ならばもっと予約が取りやすいようですね。早く自分が信頼できる相性の合う皮膚科医が見つけたいです。

最後に、フランスの知人達によく薦められて常に家にある定番のクリームといえばコレ。

Avèneのcicalfate crème réparatriceクリーム。シカルフェートリペア クリーム (敏感肌用)

フランスのオロナイン的万能クリームこのクリームは、一家にひとつはあるオロナイン的存在の再生クリーム。炎症を起こしている敏感肌や傷ついた赤み肌を細菌から守ってくれ、お肌の再生を助けるクリームと言われています。薬局で購入出来ます。

傷口に塗るのは駄目ですが、傷が治った直後の傷跡、ニキビ跡、やけど跡等に効果を発揮するようです。私も発疹跡や、軽いやけど跡に使っています。

私は以前BIOILを使っていたのですが、こちらの方が私の肌には合っているようです。