フランス9月18日 1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数13,215人。
我が子の小学校、幼稚園共に感染者が出たとのお知らせが来たのは今週の頭。
「新規コロナウイルスの感染が確認されました。生徒は自宅待機中です。
貴方の子どもも、もしかすると彼と接触を持ったかもしれませんが、保健相の指針によるとリスクが高いわけでは無いので、そのまま学校に登校しても大丈夫です。」との事。
次男の通う幼稚園でも保護者の感染が確認されたけれども、同じ対応です。
私の旦那の職場でも、同僚3名コロナ感染が確認されたけれども、同じく濃厚接触者には該当しないという事で、会社からも何も指示は無く、
逆にその同僚の代わりに出勤時間が増える結果に。
マスクを取って一緒に食事をしたという事ではないけれど、毎日顔合わせて一緒に仕事しているんだけどな~。
そんな中、教育機関の新たな方針が出ました。
「もしも、クラスに陽性者が一人出た場合、本人とその兄弟は7日間の自宅待機とする。
1週間後、元気であれば学校に戻る事ができる。
症状がなくとも、家族などが新型コロナに罹って、本人も陽性反応が出た場合、その日から1週間、症状がある場合は症状が出た日から1週間を、新しい隔離期間とする」
フランス政府の新しい方針として、オリヴィエ・ヴェラン保健相は、科学者と議論をした上で、コロナ陽性者の隔離期間は14日間から7日間に縮めることとした。
コロナ感染者が最も感染力のある期間は陽性反応が出てから5日間と考えられ、5日以降は感染力が5%以下に低下するというもの。
子供が重症化するケースもこれまでのデータから非常に少なく、子供から子供への感染がほとんど見られないという科学的データが現在は一般的になっている。
今現在、考えられる感染は大人から大人、大人から子供がほとんどだということ。
この政府の新しい方針から、教育現場では、子供たちが感染した場合でも、クラスターじゃない限り、学校閉鎖をしないということになった。
周りの親御さんも「妥当よね~、勉強遅れるし、学級閉鎖になって家で子ども見るのは大変だもんね。」
「子どもは軽症だし、コロナごときで日常生活が奪われるのはおかしい」
という声が聞こえてくる。
確かに、コロナウイルスと、日常生活とのバランスの取り方は大事だよな。
対策はしっかりとして、あとは日常生活を楽しむ。
今現在、新型ウイルスが流行しているパリとレッドゾーン(危険地域)では、ランニング中や食事中を除き、街中でもマスクが義務となっていて、違反すると135€(16,700円)の罰金となっています。
電車やバスなどの公共交通機関、美術館や役所などの公共機関ももちろんマスクは義務。
11歳以上の子どもも学校内でのマスクは義務となっています。
こうやって政府が義務にしてしまえば、不要な議論は減るのにな。
飛行機内でのマスク着用でのひと悶着や、お店とお客同士のいざこざ、価値観の差でのマスク議論や対立は減るだろうに。
政府が悪者になって厳しいルールを明確にする事で、文句は政府にいくだろうに。
日本は明確なルールを課さないから、個人の価値観に任せ、無駄な論争を生んでしまう。
それによって人々が傷つきあったり、疑心暗鬼になってしまう。
まあ、これを
民度が高いから罰則が無くとも上手くいくという見方をするのか、
政府に管理されていないと見るのか、
国民に一番ややこしい部分を押し付けているのか。
「ピンチはチャンス」のはずなのに、新型コロナウイルスのせいで、余計に日本全体が暗くなり、悪い方向にいってしまっている気がして心が苦しい。
周りのフランスに生きる人を見ていると、全ては「物事の受け止め方」なんだろうなと感じる。
新型コロナでも、他の病気でも、事故も一緒。
ただ、目の前の人生を楽しむ。
日本は、フランスやその他諸外国と比べると、コロナウイルスの新規感染者数は穏やかに増加していて、フランスにいる私から見たら成功例であるだろうになと。
先に見たフランスの新しい指針である、「コロナ陽性者の隔離期間は14日間から7日間に縮めることとした。」というのも、
フランス人は14日間の隔離生活を守らない人が多いと度々ニュースにもなっていた。
周りでも、陽性だけど症状出ていないからと自由に過ごす人の話もちらほらと聞こえてくる。
ならば苦肉の策で、1週間なら我慢してくれるだろうと、フランス政府が判断したのか。
そして、「その判断は妥当だろうね。」とニュース番組でコメンテーターが熱弁する。
新型コロナウイルスの事実は変わらないけれど、妥当に心配し、妥当に行動する。
この「妥当感」は、確かな科学的な根拠のある情報源と、人生の優先順位を自分自身で理解する事でバランスが取れるのかもしれないなと、
自分の人生を一生懸命楽しむフランス人を見て思う。
さて、私はどう生きようかな。