結婚を機に住む場所と使う言葉が変わった私は、
30歳にして新しい土地で新たな社会を作っていく事となるのですが、まあ、一番大変なのは友人関係なのかな~と感じています。
子どもがいると、やはりママ友という存在と付き合う事になるのですが、
公園で顔を合わせている内にいわゆる「ママ友」にはなるのですが、なかなかそこから言葉の問題もあり仲を深められずにいました。
2人ほど、家を行き来するぐらい仲良くなったママ友が居ましたが、いずれも引っ越しで疎遠になってしまい、
「大人になってから友達を作るのは大変だな」と実感していました。
そんなある日、次男が幼稚園でお友達に怪我をさせる事がありました。
先生からその話を聞いた私は、その子とその母親に「ごめんなさい、怪我は大丈夫?」と声をかけました。
口の中を切ったとの事で、大けがだな~心配だな~と思い、
そこから送り迎えの際に「怪我の調子はどう?」と数回話かけていました。
その際に、その母親が「大丈夫だよ。子ども同士の遊びにこういう怪我はつきものだから。」と言ってくれ、その表現から、
きっと本当にそう思ってくれているんだな~というのが伝わってきました。
なんだか心の重さが取れた瞬間でした。
そこから送り迎えの際にちょこちょこと軽く挨拶をしていたのですが、
ある時、言葉が通じない中で頑張る次男に刺激を受け、
ありったけの勇気を出して、そのママに「フランス語を教えてくれませんか?」と声をかけました。
もし、時間が空いているならば、お金をお支払いして教えてもらいたいなと伝えたのですが、
彼女は「お金は要らないけど、良いよ」と言ってくれ、そこからちょこちょことカフェでフランス語を教えてもらえる事になりました。
そしたら、趣味が興味の範囲が似ていて、すごく価値観が合うんですよね。
「こんまりのときめく片付け」を読んでいたらしく、私も断捨離とかが好きなので、仲良くなるのに時間はかかりませんでした。
そこから子どもを交えて遊ぶようになるのですが、彼女とは子どもそっちのけで話が尽きない。
この人とはママ友というよりは、「友達」になれるな。と感じた瞬間でした。
そんな中、11年の専業主婦から抜け出すべく、就活をしていた私ですが、
なかなか思うような求人も無く、フランス語も初級~中級から抜けられずにもがいていたんですよね。
でも、運よく、興味のある仕事にエントリーが出来る機会をもらうのですが、
そしたら彼女が本当に喜んでくれ、職務経歴書や面接のサポートをしてくれたんですよね。
少し話せたとしても、モチベーションレターを書いたり、職務経歴書を送る際のビジネスフランス語のレベルでは無い私は、本当に困っていたのですが、
彼女が真摯にサポートしてくれたおかげで無事、面接までこぎつけ、就職する事が出来たのです。
もうね~、本当に助かった。心からの感謝ですよね。
自分が大変な時にこんなに親身になってくれるなんて・・・と彼女の優しさを感じるきっかけとなりました。
その時になんだか気づいてしまったんですよね。
「大人になってから友達を作るのは大変だな」は、
自分の限界を勝手に決め込んで、私自身が心を開いていなかったんだと、
ただ、踏み込む勇気が無かったんだと。
外国語で、そんな深い話までいかない。と、言葉の問題だなと思っていたのですが、
どちらかというと、そのいいわけは表面的なもので、
実は、私の方が心を開いていなかったんだな、話しかけて反応が悪かったりするのが怖かっただけなんだよな~と気づかされました。
今回、就職活動で、自分のフランス語のレベルや、経験や専門的知識の無さから、かなり落ち込んでいたのですが、
その様などん底の状態で素の自分で善意に甘えたりする事で、ぐんと一気に距離を縮める事が出来たんだよな~と実感しました。
大人になると、「自分一人で何でも出来る、誰にも頼らない」と思ってしまいがちですが、全くそんな事は無いわけで、
やはり周り人達のお陰で上手く出来ている、活かされているわけだから、お互い様という精神で、
お互い頼って、頼り合っていくべきだよな~と、そんな事に気づかされた、そんな夜。
心からのハグが出来る人が居る人生は、幸せだ。